体内の過剰な鉄の一部は、肝臓内に貯蔵されてます。鉄には、酸化作用があり、フリーラジカルと言う活性酸素を産生します。このフリーラジカルは、肝炎に限らず、炎症作用を促進させる効果があり、AST,ALT値を上昇させます。肝臓内から鉄を除去することで、フリーラジカルの産生を抑え、炎症反応を抑制するのが、瀉血療法です。月に、1〜2回/月、総量400cc〜800cc程度の血液を体から、除去することで、肝臓内の鉄を血液中に移行させます。これを繰り返すことで、軽い貧血状態を維持して、肝臓内に貯蔵された鉄を除いていきます。
インターフェロン治療に抵抗性、キョウミノCなどの抗炎症治療を行っても、AST,ALT値が高値の症例に対して、瀉血療法は適応があります。、2004年に保険適応が認可されました。
岡部・浦川クリニック
18話 瀉血療法とは