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C型肝炎ウィルスに感染すると、1〜2ヵ月後に急性肝炎が発症します。C型肝炎は、A型肝炎、B型肝炎に比べて、症状が軽く、自覚症状がない場合も、少なくないです。しかし、C型肝炎がA型肝炎、B型肝炎と決定的に違う点は、70〜80%の高い割合で、慢性肝炎に移行することです。そして、ほとんど自然治癒することなく、肝炎が持続します。約30年経つと、20〜30%の人が肝硬変に移行します。肝硬変になると、肝癌の発生率が高くなり、年率約5〜7%の割合で、肝硬変から肝癌が発生します。これは、100人の肝硬変の方から、毎年、6人程度が癌になり、残りの94人の中からは、翌年には、5人の方が癌になります。これを、積算していくと、5年で、約30人の方が癌になります。肝癌の5年生存率が、30〜60%、平均して40%とすると、5年後には、半数以上の方が亡くなることになります。
典型的な例をあげれば、20代でC型肝炎ウィルスに感染し、何も治療しないと、50代前半で肝硬変、50代後半で肝癌になり、60歳で命を終えます。このケースは、決して少なくないのです。
4話 C型肝炎は、早いと50代で、肝硬変、肝癌